シンプルながらも、だからこそ
いつも手元において使っていたいという気持ちになってもらえるような「美しさ」にもこだわりました(阿南康宏)

自社開発プロダクトである新製品のHIMITSUBAKOは、どのようにして形になっていくのでしょうか。今回はそのプロセスにフォーカスし、HIMITSUBAKOをつくる開発チームの世界に迫ります。BPSの阿南さんにお話をうかがいました。

阿南さんの仕事の中での挑戦

Q 阿南さんは、BPSでHIMITSUBAKOプロジェクトにどのような役割で関わっていらっしゃるのでしょうか。 まずは阿南さんの仕事について教えてください。

阿南:

弊社のプロジェクトの開発チームには概念的には5つの役割があります。プロダクトオーナー、プロジェクトマネージャー、スクラムマスター、開発エンジニアおよびテストエンジニアです。最初の3つの役割を簡単に説明しましょう。

– プロダクトオーナーはどんな製品を作るか、その方向を決める責任者です。

– プロジェクトマネージャーは全体の計画にそってプロジェクトを進める責任者、

– スクラムマスターはスプリントと呼んでいる短期間のサブプロジェクトを回します。

プロダクトオーナーは代表の鄧さん、私はプロジェクトマネージャーとスクラムマスター的役割を兼任しています。

Q プロジェクトを回していく中で、最も意識して大事にしてきたこだわりはありますか?

阿南:

“Begin with the end in mind”

つまり一番実現したい、最終的に実現したいことを最初にしっかりイメージしておいてから仕事を始めることです。開発に携わるメンバーはみなさん優秀で、開発途中にあれも足したいこれも足したいと思うことが多々あるのですが、私はその誘惑にかられた時には、その最終実現目標がなんであったかを思い起こします。昔お酒のキャッチコピーで「なにも足さない、なにも引かない」というのがありましたが、これはソフトウェア開発においても大事な考え方だと思います。むしろ余計なものはそいで、引いて、最終的にエッセンスだけを残すことで、この製品のコンセプトの一つである「シンプル」を実現できると思いながらやってきました。

チームの挑戦と試行錯誤

Q これまでの取り組みの中で、実際に難しさを感じるのはどのあたりですか。技術的な壁を感じたことは?

今回の製品のコンセプトの一つ「安全」は、ゼロ知識証明という比較的新しい技術によっているのですが、その技術を実装するライブラリは、共通したインターフェースというのもまだ固まっているとは言えないし、特定の実装に依存すると非常に計算量が多くなって実際に使えるパフォーマンスが出せないという課題がありました。そこで、私たちはいろいろなやり方を研究したうえで、私たち独自のゼロ知識証明を実現することで解決することができました。

Q つくる側として、このサービスの価値はどこにあると考えますか

この製品は三位一体のコンセプトで開発しています。つまり「安全・簡単・美しい」です。ユーザーの大事な情報の安全性を最高のセキュリティで確保しながらも、ビジネスソフトウェアにありがちな機能てんこ盛りで、一般的なユーザーにはどこにどの機能があるのかわからないような複雑性は一切そぎ落として、「簡単」を実現しています。さらに日本の伝統工芸品の「秘密箱」、、、とまではいきませんが、シンプルながらも、だからこそ、いつも手元において使っていたいという気持ちになってもらえるような「美しさ」にもこだわりました。これら3つのお約束がこのサービスの一番の価値です。

ー「安全・簡単・美しい」-3拍子揃っているのがHIMITSUBAKOなのですね。

仕事の中で、技術で実現したいこと

Q 阿南さんは、つくる側としてこの製品をどのような方に届け、どのような悩みを解決したいと考えていますか。

大事な情報は、いまでは種類も多岐にわたり、その量も日々増え続けています。そうした大切な情報を「安全に」守りながらも、しかし「気軽に」「簡単に」保管しておきたいーーーそのようなすべての方にとって使いやすく、使うたびに心地よさを感じていただけるような体験を届けたいです。

Q HIMITSUBAKOのこれからのビジョンは

Himitsubakoは一般ユーザーの皆さまに気持ちよく安心して快適にご利用いただくために開発しました。今後は、みなさまからいただくフィードバックをもとに、よりよく改善・進化させていきたいと考えています。

また、情報セキュリティは、企業のお客様にこそ切実なニーズがあるはずと認識しているので、そのようなお声をいただければ、企業向けバージョンの開発も検討してまいります。

ー「安全」と「簡単」「美しさ」がいつも手元にある社会が楽しみですね。